離乳食を進めるにあたって、「何をどれくらい食べさせたらいいの?」「栄養は足りているの?」と悩む場面はとても多いですよね。
私も第一子の離乳食を始めた頃は、常にうっすら不安でした。
そんな時に出会ったのが、Xで人気の内科医・相川晴先生が書いた『赤ちゃんのための補完食入門』。
2025年2月には改訂版が出版され、内容がさらにパワーアップ。補完食について知りたいすべてのママ・パパの必読書と感じました。
この記事では、改訂前・改訂版『赤ちゃんのための補完食入門』双方から得たエッセンスをまとめました。
離乳食の不安を減らして、賢く進めたいママ・パパにぴったりの内容です。
補完食とは?

母乳・ミルクだけでは不足する栄養を「補完」することに主眼をおいた赤ちゃんの食事です!
本書のメインメッセージはシンプル。
生後5ヶ月頃から、赤ちゃんの体が求めるエネルギー・栄養素と母乳等で摂取できる量の間にギャップが生まれてきます。
| 月齢 | 母乳以外で必要なエネルギー |
|---|---|
| 6〜8ヶ月 | 200kcal |
| 9〜11ヶ月 | 300kcal |
| 12〜23ヶ月 | 550kcal |
母乳等で摂れないエネルギー・栄養素は食事から補う必要があります。
特に母乳だけでは不足しがちな栄養素は以下の4つ。
- 鉄
- 亜鉛
- カルシウム
- ビタミンD
本書では、どの食品にどの栄養素が豊富か、どの食材が補完食に使いやすいか具体的にまとまっており、すぐ実践できる内容でした。

我が家では、オートミールを取り入れました!
オートミールは、従来の離乳食ではまず使われませんが、鉄分や食物繊維が豊富に含まれており、補完食向きの食材です。
水やミルクを入れてレンチンするだけでお粥状になり、和風・洋風・デザート系どんな味付けにも合うので便利です!
エネルギー密度の重要性
補完食は母乳・ミルクで足りない栄養を補うものなので、母乳よりエネルギー密度を高める必要あります。
離乳食に関する本の大半に「10倍粥」から始めるよう書かれていますが、100gあたり約36kcalなので薄すぎます。
本書では、「5倍粥」からスタートするよう勧められています。

実際に赤ちゃんに10倍粥をあげてみたら、途中から唾液の酵素でサラサラの液体になってスプーンですくいづらくなりました。5倍粥くらいの濃さがある方が、分解されても粘度を保てて与えやすいです!
補完食(離乳食)が進むと市販のベビーフードを与える機会が増えますが、その際もエネルギー密度という観点が重要です。
パッケージに記載されている栄養成分表示を確認し、100gあたりのエネルギーが65kcal以上あるベビーフードを選ぶとベターです。
さらに、オリーブオイルなど良質な油を少量足すことでエネルギー密度を自然にアップできます。
赤ちゃんの胃のキャパシティ
赤ちゃんの胃の大きさは小さいので、必要なエネルギー・栄養を満たすには食事回数を増やす必要があります。
体重8kgの赤ちゃんであれば、胃の容量はおよそ240mlで、実際に一食で食べられる量はこれより少なくなります。
補完食(離乳食)に慣れたら、なるべく早く「1日5食」(朝昼晩+補食1〜2回)に移行するのが理想です。

ネントレ界隈で人気の「ジーナ式」でも、2回食からスタートして早く3回食を始めるよう推奨されてるのと一致しますね!空腹すぎる赤ちゃんは寝ないので、良質な睡眠のためにも食事量の確保が重要だと痛感しました…!
改訂版で追加された「WHO新ガイドライン」の要点
WHOが2023年に更新した補完食のガイドラインに沿って、本書もバージョンアップされています。
改訂版には、主に下記2点が追加されました。
レスポンシブ・フィーディング
レスポンシブ・フィーディングは、赤ちゃんの空腹・満腹サインに合わせて食べさせることです。
新ガイドラインの推奨事項として「レスポンシブ・フィーディング」が明記されています。
- 親が「どれだけ食べるか」を決めるのはNG
- 子ども自身が量を調節する力を育てることが大事
- 満腹なのに完食を無理強いするのは逆効果
「子どもが野菜を嫌がるから野菜を出さない」というのはレスポンシブ・フィーディングではありません。
新しい食べ物を受け入れるには時間がかかるので、諦めずに食卓に出し続ける根気も必要です。

野菜や肉をたくさん食べてほしい、用意した食事はなるべく完食して栄養を摂ってほしいと思うのが親心ですが…そこをグッとこらえて、赤ちゃんの反応を見ながら食事の「サポート」に徹することが重要です。
レスポンシブ・フィーディングについては、『人生で一番大事な最初の1000日の食事』という本にて詳細に紹介されているので、下記の記事もご参照ください!
この章の相川先生の解説で印象的だったのが「食事の役割分担」という考え方です。
- 親の役割:「いつ・どこで・何を」食べさせるのかを決めて準備する提供するかを決める
- 子どもの役割:「どれだけ食べるか、食べるか食べないか」を決める
この考えに則ると、赤ちゃんが満腹なのに無理やり食べさせようとするのは親の役割を超えており、また「好きな時にお菓子を食べたい」と子どもが要求するのも子どもの役割を超えています。

子どもの食事で悩んだときは「役割分担」として整理すると、少しは気持ちが楽になりそうですね…!
食の多様性
赤ちゃんの食事には「濃さ」が不可欠ですが「多様性」も重要な工夫です。
生後6〜11ヶ月の赤ちゃんは、それより大きな子どもと比べて食品の多様性が低いと指摘されています。
栄養バランスを整えるには、いろいろな食材を少しずつ摂る「多様性」が必要です。
食物アレルギーを心配して特定の食材を遅らせる人がいますが、摂取を遅らせることでアレルギー発症を予防できるエビデンスはありません。
新ガイドラインでは主食(お粥)だけでなく、肉・魚・卵などの動物性食品や果物・野菜、豆類、野菜、ナッツ類、種子類など、多様な食材を食べるよう推奨されています。

余談ですが…保育園の0歳児クラスに入園を検討している場合、給食では新しい食材を食べさせられないので、復職前になるべく多くの食品を試しておくとベターです。食材チェックを早く進めるためにも、2回食スタートがおすすめです!
まとめ|手元に置いて“育児の教科書”として使える一冊
『赤ちゃんのための補完食入門』は、単なるレシピ本でも理論だけの専門書でもなく、「なぜその食事が必要なのか」を納得感をもって理解できる育児の教科書でした。
- エネルギー密度の考え方(なぜ5倍粥スタートが良いのか)
- 赤ちゃんの胃の容量に基づいた食事回数確保の重要性
- 赤ちゃんに不足しやすい栄養素(鉄・亜鉛・カルシウム・ビタミンD)
- WHO新ガイドラインに基づく最新の離乳食(補完食)の知識
これらが「理屈」と「実践」の両面から理解できるので、離乳食(補完食)への不安がスッと軽くなる内容でした。
決して堅苦しい内容ではなく、相川家の補完食実践例や「今日は海苔しか食べなかった」などのリアルな体験談が随所に盛り込まれていて、読むたびに肩の力が抜けました!笑
離乳食(補完食)は数ヶ月で終わるイベントではなく、赤ちゃんが一生付き合っていく「食」の始まりだからこそ、この本を手元に置いて毎日の食事づくりのよりどころにしたい一冊です。

Amazon派の方は改訂前バージョンをPrime Readingで読めるので、一読してみて気に入ったら改訂版の購入がおすすめです!



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