甘い野菜から始めない離乳食 『人生で一番大事な最初の1000日の食事』に学ぶ、味覚を育てる戦略

甘い野菜から始めない離乳食 『人生で一番大事な最初の1000日の食事』に学ぶ、味覚を育てる戦略
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離乳食を始めるとき、「いつから始めるか」「何を食べさせるか」に悩むママ・パパは多いのではないでしょうか。

いざネットで調べ始めると、いろいろな人がいろいろなことを言っていて、しかもその情報が矛盾していることも少なくありません。

「一体、何を信じればいいの?」——私もそんな状態でした。

そんなときに出会ったのが、『人生で一番大事な最初の1000日の食事』という一冊です。

この本は、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの世界的学術チームが10年以上かけて行った、史上最大規模の赤ちゃんの食に関する研究成果をもとに執筆されています。

妊娠期・授乳期・離乳食期・幼児食期と、成長フェーズごとに科学的根拠に基づいた食事の考え方が丁寧に解説されており、感覚論ではなく「なぜそうするのか」が腑に落ちる内容でした。

この記事では、本書の中でも離乳食期に特に重要だと感じたポイントを抜粋し、我が家で実際に意識していることも交えながら紹介します。

「甘い野菜から始めない理由」や「食べさせ方の基本ルール」など、離乳食に対する見方が少し変わるヒントになれば嬉しいです。

いつから離乳食を始めるか?—遅すぎても早すぎてもNG

離乳食の開始時期について、重要なポイントは以下の通りです。

  • 妊娠17週より前に離乳食を始めると、悪影響をもたらす可能性がある
  • 赤ちゃんが健康な場合、離乳食の開始は6か月を過ぎないようにする
  • 生後4〜7か月は、未知の味を受け入れやすい時期

日本では生後5〜6ヶ月に離乳食を開始するよう推奨されていますが、本書の記載と合致します。

豆腐が主食
豆腐が主食

我が家も生後5ヶ月になった当日に離乳食をスタートしました。数日前からスプーンでミルクを飲めることを確認できていたので、お粥もスムーズに飲み込むことができました!

どのように食べさせるか?—「反応型の食事」のススメ

「何を食べさせるか」に気を取られがちですが、「どう食べさせるか」も同じくらい重要です。

本書では、乳幼児が自分で食欲を調整する力を育てるために不可欠な考えとして、反応型の食事(レスポンシブ・フィーディング)が紹介されています。

反応型の食事(レスポンシブ・フィーディング)は、2023年に更新されたWHO(世界保健機関)の「補完食ガイドライン」においても推奨事項として追加されました。詳細は下記の記事をご覧ください。

本書によると、反応型の食事には4つの重要な原則があります。

「食べる量」は自分で決めさせる

子どもが空腹を満たすのに必要な量を好きなだけ食べさせるのが重要です。

満腹になった子どもに完食を強要したり、野菜など特定の食べ物を食べきるまで食事を終えさせなかったり、本人が望む以上の量を食べるようにプレッシャーをかけてはいけません。

親から過剰なプレッシャーをかけられた子どもは、体重の増加が鈍り、好き嫌いが増えることを示すデータがあります。

どれだけ食べるかは子ども本人に任せるのが一番です。

「不健康な食べ物」を見せない

ほとんどの子どもは、野菜などの「健康的な食べ物」よりも、脂肪や糖分が多い「不健康な食べ物」を好みます。

現代の食環境では、不健康な食べ物を口にしすぎないよう制限することが重要です。

不健康な食べ物を「禁止」すると、かえって欲求を強めてしまうことがあります。

お菓子を家に置かない、帰宅時に誘惑の多い場所(コンビニなど)を通らないなど、そもそも子どもに不健康な食べ物を見せないようする「目立たない制限」が有効です。

子どもは親の真似をするものです。離乳食期の小さいうちから不健康な食べ物への制限を意識するることがおすすめです。

必ず「適量」を与える

食欲旺盛な赤ちゃんは、目の前に食べ物があると、必要以上に食べてしまうことがあります。

日頃から年齢と食欲に見合った量を与えるようにすれば、必要な分だけ食べそれ以上は食べない習慣を身につけられます。

1〜5歳児の必要なエネルギー量は下記のとおりです。

男児女児
1〜2歳950キロカロリー900キロカロリー
3〜5歳1300キロカロリー1250キロカロリー
豆腐が主食
豆腐が主食

食欲旺盛な我が家の第一子はつい食べ過ぎて、食後に咳き込んだ勢いで吐くことがあり…子どもの年齢や胃の容量(体重(kg)×30mlが目安)に見合った量を、親が調節して与える重要性を感じました…!

「空腹以外の理由」で食べ物を与えない

反応型の食事の基本は、子どもがお腹をすかせた時にだけ食べ物を与えることです。

慰めるため、気をそらすため、行動をコントロールするために食べ物を使うのはNG。

こうした行動は、将来、感情をコントロールするために食べ物に依存するようになる悪習慣につながります。

何をどの順番に与えるか?—甘くない野菜から始める

離乳食期に経験する味と食べ物が、その後成長してからの食の好みにつながります。

野菜はたくさん食べてもエネルギーを摂りすぎずに必要な栄養素を得られます。

幼い時期は、子どもを野菜好きに「セットする」絶好の機会です。

研究によると、離乳食を野菜から始めると、子どもは将来出合う野菜を受け入れやすくなり、大人になってからも様々な野菜を食べるようになることがわかっています。

甘みの少ない野菜から始める

赤ちゃんは生まれつき甘みを好み、苦味を嫌います。

そのため、甘い野菜(にんじん・かぼちゃ)や果物から与え始めてしまうと、苦味のある野菜を受け入れにくくなる可能性があります。

まずは、ブロッコリーやほうれん草など甘みが少ない野菜から始めて、幅広い種類を1つずつ食べさせましょう

豆腐が主食
豆腐が主食

第一子は、カブから野菜をスタート!その後、ほうれん草・小松菜・トマト・きゅうり・白菜・ジャガイモ・青梗菜・アスパラガス・ブロッコリー…と甘みが少ない野菜を一通り食べさせてから、定番のにんじん・カボチャを試しました。1歳現在、野菜を嫌がらず食べてくれています!

果物は酸っぱいものを最初にする

野菜に慣れてから、果物を与えましょう。

バナナやリンゴなどの甘いものではなく、サクランボやプラムなどの酸味がある果物から経験させることが推奨されています。

豆腐が主食
豆腐が主食

我が家は、離乳食開始から1ヶ月経過後、いちごからスタートしました。本書で勧められていたサクランボやプラムは、旬の季節以外は手に入りにくいので断念しました…甘みの少ない野菜から離乳食をスタートしていれば、果物を何から始めるかはそこまで神経質にならなくても良いのでは?と思いました。

野菜と果物を混ぜない

インターネットなどでは、野菜と果物を合わせた離乳食レシピが紹介されていますが、本書では野菜も果物も他の食材と混ぜずに1種類ずつ食べさせることが推奨されています。

離乳食は大人と同じ食事へ移行するための準備期間です。

大人が基本的に野菜と果物を混ぜて食べることは滅多にない以上、赤ちゃんも大人と同じように野菜と果物を別々に食べるべきです。

砂糖・塩は使わない

初めて食べさせるものに砂糖・塩を加えてはいけません

離乳食を通して様々な食材の味を学んでいる赤ちゃんに、食材の味を覆い隠す砂糖・塩は不要です。

子どもは幼い時期から塩を口にすると、しょっぱいものを好きになりやすいことが研究で明らかになっています。

塩分の摂りすぎは、将来、高血圧や肥満などの健康リスクにつながるため、減塩を心がけましょう。

また、砂糖を含む食品は1歳まで避けるべきです。市販のベビーフードには砂糖がたくさん含まれているので要注意です。

まとめ|味覚は「育てられる」

人間はもともと、甘いものを好み苦いものを嫌う性質を持っています。

しかし、本書では味の好みの大部分は経験によって形成されると説明されています。

つまり、子どもが野菜が好きになるように育てることができるということ。

『人生で一番大事な 最初の1000日の食事』は、離乳食を「今を乗り切るための作業」ではなく、将来につながる投資として捉え直させてくれる一冊でした。

豆腐が主食
豆腐が主食

離乳食は数ヶ月で終わるイベントではなく、赤ちゃんが一生付き合っていく「食」の始まりだからこそ、この本を手元に置いて、毎日の食事づくりのよりどころにしたいです!

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